NEC「VALURSTAER NX」改

今を去る事4年前(平成23年の8月)、仕事場でお役御免になった省スペースPC「VALURSTAER NX」(NEC製:デフォルトのOSが98だから15年以上前のモデルですね)。 規格そのものはDOS−Vではありますが、
小さなケースに無理やりデスクトップPCの機能を詰め込んだために独特なサイズのマザーボードを搭載しており、内部も結構タイトなモデルです。これにminiITXのマザーボードを強引に載せて 1TのHDDにウインドウズ7突っ込んだ
最新スペック機として再生しようって魂胆で始めた工作です。ぶっちゃけ以前やったPC98にXP機組み込んだやつの第2弾ですね。



@ケース外観
micro−ATX搭載機より一回り小さいケースに薄型FDDまで使っているのに光学ドライブは何故かフルサイズ。中がタイトなのが容易に想像できます。 USBやオーディオの端子とスイッチ、インジケーターが整然と並んでいて機能的です。この部分はぜひ生かしたいですね。背面は大部分がマザーの端子類で 後は電源。マザー部のパネルはマザーと一緒に外れるようで、これは助かります。 スイッチ類の配置や背面パネルの自作とか色々やらないといけませんが、この外装気に入ってるので是非とも完成させたいです。
A使用部品あれこれ
前述の通りケース内は非常にタイトでmicro-ATXでは全く収まりませんので、今回はMSI製のmini-ITXマザーを使用します。この製品はCPUの交換が利かずスペックも余り高くないので 発展性には疑問が付きますが、用途が仕事場でのサイトの管理がメイン且つ本務機の非常用のスペアなので大して問題は無いでしょう。搭載USBが3.0なのも外付け機器を付ける時に 心強いですね♪(現状で使う予定はないですが)後はバルクのHDDとメモリ(2G)を購入。光学ドライブは手持ちの中古DVDRWで充分でしょう。
B工作開始
先ずは電源以外の全ての機器を取り外し。結構綺麗にがらんどうになりますね。前面にスピーカーのブラケットがありましたが、本機では未搭載でした。まあ、ビープ音など無くても 困らないのでそのままにしておきますが、この挟み込んでネジで固定する仕様は何かに使えそうです。

Cマザーのフィッティングと罫書き
空になったケースにマザーボードを仮置きして位置決めです。予想はしてましたが結構タイトなのでPCI-expressへのボード搭載は見送るしかありませんね。 位置が決まったらマザーをゲージにしてスペーサー取り付け位置を罫書いて2.8ミリのドリルで穴を開けて3ミリのタップでネジを切っておきました。

Dスペーサーの加工
改めてケースに元から設置されているスペーサーと比べると背が低い事が判りました。今回のマザーをこのまま設置すると光学ドライブのブラケットに干渉する事が判ったので、 削ってギリギリまで低くしました。(実際はこれでも干渉しましたのでブラケット側を切り欠いておりますが、背の低いメモリなら大丈夫かと)ついでに、前作で問題だった「ケースの裏に 飛び出したネジ」の対策としてネジ部もケースの板厚まで削って短縮しております。
Eスイッチとインジケーター
ユニバーサル基板をサブボードと同寸に切り出して市販のケース用スイッチやLEDを同じ位置にセットしてサブボードと置き換えました。ただ、この基盤は薄いわ柔いやで何とも頼りない 代物で(実際完成までに一旦折れたので補修・補強する羽目に)ケチらずグラファイトの厚手の物を買えば良かったと後悔しました。
FUSBプラグ
前項同様ユニバーサル基板にUSBプラグのメス(基盤用)をセット。市販の増設用ケーブルの色と配置を参考に慎重にハンダ付け、反対側にはマザー取り付け用のピンプラグを取り付けました。 また、ケースへの取り付けは帯状に切り出した金属板をL字に曲げて穴開け&ネジ切りの上で基板にネジ留めしたものをケース前面のスピーカー取り付け用のブラケットで挟んで固定する事で 余計な穴開け作業を省略出来ました。なお、この金具は捨てずに取ってあったPCIバススロットの蓋(ケースに最初からモールドされていて、もいで捨てる奴)を有効利用したもの。 何が役に立つやら・・・(^_^;)
Gオーディオプラグ
ここも前項同様の工程でライン入力とイヤホンの端子を取り付けてケーブルをハンダ付け。こちらは被覆付きの3芯コードを使いましたが、変にコシがあって使いにくかったので撚り線か フラットケーブル買えば良かったです。この後USBプラグの基盤と重ねてネジ留めし、フロントパネルとの高さを合わせておりますが、これは使用したオーディオプラグの背が低かった為。
Hスイッチ補足
フロントパネルをよくよく見たらリセットスイッチが存在してませんでした・・・(^_^;)パネルに穴を開けるのが嫌だったので使い道のないボリュームつまみの穴を活用する事にして 取り付け台をプラ板から新造、ケース本体の所定の場所に両面テープで固定しました。スイッチカバーは丁度いい大きさの物が手に入ったので差し込み穴の経だけ調整して差し込んだだけです。

I完成!そして試運転
どうにか形になりました。ご覧の通りフロントパネルに有ったプラグやスイッチ類は全部設置してます。FDDのスペースだけノータッチですが、いずれはカードリーダーとか設置したいですね♪
背面は切り出したアルミ板できちんとカバーしてます。慎重にサイズ合わせしたのでIOパネルもバッチリ固定出来てます♪この辺りも前作の反省点がちゃんと生かせました。 色は地肌のままでも良いのですが、ノーマルっぽくグレーに塗っても良いですね。
ちゃんとWindows7が動きます。テストした限りでは動作は軽く、快適に運用出来ますね。スペック的にも仕事場のネット機と遜色ない筈。(後年ウイルスバスターの版上げに伴い動作が重くなりましたが メモリを倍に増設する事で解決。現在は「Windows10」にバージョンアップして快適に動作中。)
前作の改造98は背面の加工にやや不満の残る出来でしたが、今回は前面含めてほぼパーフェクト!納得行く仕上がりとなりました。随分久し振りの工作でしたが、やはりやりだすと止まらない楽しさが有りました。
それにしてもminiITXマザーボード、小さくて便利です。色々可能性が有りそうで、また挑戦したい素材です。